皆さん2006年度第3回の英検1級試験はいかがでしたか。今回の英検は、まず語彙問題に関しては、いつもよりやや難しめで、hurtle(1〜1.1万後水準[ASC英検1級完成語彙に収録]), wince(1万語水準[ASC英検1級完成語彙に収録]), petrify(1.3万語水準[ASC英検1級完成語彙に収録]), broach(1.5万語水準でタイム・ニューズウィーク語彙[ASC英検1級完成語彙に収録]), offshoot(1.2万語水準で時事英語語彙)などで迷った人がいるかもしれません。
また、句動詞問題は、どれも基本動詞が前置詞の語感でとける問題ばかりですが、 なかには2問落とした人もいるかもしれません。しかし全体では、アクエアリーズで真面目にボキャビルをしている人なら9割は楽に取れる問題です。なお将来の英検1級で狙われるかもしれないので、参考のために他の選択肢で、1万語水準以上のレベルの高い語彙を挙げておきましょう。

 adroit, harry, denigrate, tingle, mangle, snarl, clump, pulverize, gnaw, leer, clobber, clamber, edify, pedantic, exult, outcast, boisterous これらの単語が文脈なしでもわかれば、よく聞いたり見たりして馴染みがあるか(Inputをよくしている)か、それらを運用できる(コロケーションがすぐ浮かんでくる)ぐらい高度な文献が書けるというということです。それらが認識語彙レベルでもない人は、語彙力がかなり低く要努力です。ボキャビルに励みましょう。

次に、読解問題ですが、今回はいつもより内容一致問題が少し簡単めのようで、ASCでは満点かほぼ満点取得者が多いようです。穴埋め問題では、28番と29番の問題がちょっと難しいようで、それ以外は簡単です。内容一致問題では、1番目のビジネスに関する問題がやや難しかったようですが、それ以外は普通レベルです。
リーディングの場合は、知識が英語の運用力よりも知識がモノを言うので、政治経済や世界情勢の苦手な人は、読解問題攻略トレーニングだけでなく、せめてアルビントフラーのRevolutionary Wealth、大前健一氏のThe Next Global Stage、(希望としてダニエルピンクのA Whole New Mind)のような洋書を、サイエンス記事に弱い人はエンカータ百科事典を分野別(1分野30ページぐらいでコンパクトにまとまって非常に読みやすい)に読んでおきましょう。

ライティング問題はアニマルライトに関するもので、ASCの2次試験対策で勉強している人には楽勝の問題で、10分とかからないでしょう。ポイントの語句を見て一瞬にpros and consを判別してそのサポートが浮かぶのは、そのトピックについてのpros and consの情報を読んで知っているからです。ASCの2次試験対策集中講座では、重要社会問題のトピック約300のpros and consと反論捌きを7回で終わってしまうので、ボキャビルと同じで、予習復習をきちんとやってマスターしている人は、あっという間に英語運用力が変貌を遂げます。

リスニング問題も、今回は比較的やや簡単のようで、ASCの豪速のリスニング模擬試験でトレーニングをしている人は、それと比べてかなり簡単だったという声が多いようです。私のガイダンスどおり、語彙問題に10分、次にライティング問題に25分(最悪でも30分)、そして穴埋めリーディング問題に10分、内容一致問題に40分と割り当ててラップタイムを取りながら、残りの10分間でリスニング問題選択肢先読み&”focused listening”をして完全readyの人なら、リスニングの弱い人でも30点は楽に取れるレベル問題であるとのことです。

ということで、まとめると、語彙とリーディング問題を足して落としても2〜3点、ライティングとリスニング問題で10〜12点マイナスになったとして、ぎりぎり100点取れる人もいるでしょう。しかし合格点はいつも同じように80点ぐらいであろうと思われます。60点レベルの勉強スタート段階の人も、80点レベルのぎりぎり合格1級ライセンスホールダーも、100点レベルの英語のプロ級余裕合格者も、それぞれ上を目指して頑張りましょう。長い人生、長い英語の達人への道から考えれば、そんな違いは、スクールでシステマチックかつインテンシブに勉強すれば2〜3年の違いですから。

そんな小さなことでめげたりせずに
 Let’s enjoy the process! (陽は必ず昇る!)