2012年春英検1級問題分析&攻略法
2012年春の英検1級問題は、語彙問題のレベルがやや高く、いつもより2点ぐらい下がった人も多いかと思われます。読解問題は、歴史(切手、政治(国際連盟とウィルソン)、演技、政治思想)、心理学(楽観主義)と、政治と歴史的事実に関するものが多く、政治学の好きな人は楽勝だったかと思われますが、そうでない人は少し難しかったかと思われます。エッセイライティング問題はやや難しく、「水不足の展望」という「予測型」トピックで、環境学の分野の知識がある人は簡単でしょうが、そうでない人は四苦八苦した人も多かったかと思われます。リスニング問題はいつもと変わらないレベルと言えます。よって合格点は、80点を普通レベルとすると、それより2、3点低い77点ぐらいと予測していました(実際は78点でしたが)。
しかし、語彙問題は、最低20点は取れるまでボキャビルの努力をし、読解問題に関しては、空所補充では最低4点、内容一致では16点の、計20点は取って欲しいものです。またリスニング問題は、Part 1で8点以上、Part 2で6点以上、Part 3で6点以上、Part4で4点の最低24点は取って欲しいものです。そして、語彙とライティングセクションの合計で40点以上、読解とリスニングセクションの合計で44点以上の計84点以上(何度受けても合格できるレベル)のバランスのとれたスコアを取って欲しいものです。
語彙問題分析と攻略法
語彙問題は、コロケーションの知識によって迷う時間が減り、全文を読まなくても解ける比率が上がって行き、レベル6:15分、レベル5:12.5分、レベル4:10分、レベル3:7.5分、レベル2:5分、レベル1:2.5分と解答時間が短くなって行きます。アクエアリーズの受講者にはレベル3で満点近くのスコアの人も多く、語彙力の弱い人は効果的なボキャビルによってレベル4で何度受けても20点以上取れるように頑張りましょう。それによって当然、読解力もUPして行くのでボキャビルは非常に重要です。
英検1級に出題される単語は3つのレベルに分けることができ、今回出題された語彙を、当アクエアリーズ出版の「英検1級対策ボキャビルテキスト」で調べてみると、解答となる問題のカバー率は21問中15問の71%となりました。さらに過去問題20年に基づく「英検1級・準1級頻度別語彙リストTop 1000(頻度順に100リストUP)」では14問の67%のカバー率となりました。
レベル1 5000~8000語水準(基礎語彙) 主に準1級レベル・・・4個出題(19%)
perplex(2回・準1級語彙Top300), impromptu(1回・ナシ), frivolous(4回・準1級語彙Top500),
latitude(1回・ナシ)
レベル2 8000~12000語水準(必須語彙) 主に1級レベル・・・7個出題(33%)
secede(4回・1級語彙Top400), resurgence(2回・1級語彙Top400), arid(2回・1級語彙Top1000),
engender(2回・1級語彙Top100), congregate(4回・1級語彙Top900), overt(1回・1級語彙Top400),
placebo(1回・ナシ)
レベル3 12000語以上(完成語彙) 米国の大学院入試(GRE)レベル・・・4個出題(19%)
malaise(1回・ナシ), stealth(1回・ナシ), obtrusive(2回・1級語彙補足) ]
disparate(3回・1級語彙補足)
カバーできなかった6つの単語は「英検1級頻度別語彙リストTop 1000」で2つカバーされています。
・foster(2回・準1級語彙Top200) 例にfoster a child(子供を養育する), foster an ability(才能を育む)
・plague(6回・準1級語彙Top400) be plagued with ~(~に苦しめられる)は定型のフレーズ。
・wager(1回・ナシ) やや古い言い回しで、wager on(~に賭ける)という意味を持つ。
・consternation(2回・ナシ) 例としてto one’s consternation(仰天したことには), fill someone with
consternation((人)を仰天させる)などがある。
・debrief(2回・1級語彙補足) 軍事用語で、「報告する・報告を受ける」などの意味を持つ。
・accentuate(2回・1級語彙補足) accentの派生語で、「目立たせる、強調する」という意味を持つ。
※1 英単語の後にある( 回)の表示は、過去20年間の英検準1級語彙問題に選択肢として出題された回数。
※2 1級語彙Top・準1級語彙Topの表示は当アクエアリーズ校の準1級・1級で覚えるべき1000の
単語をTop100からTop1000まで、10段階に100語毎に分けられた単語のレベル。
また、句動詞は、アクエアリーズ出版の「句動詞1000」のテキストにおける解答のカバー率は4問中4問の100%で、解答を含めた句動詞の選択肢のカバー率16問中12問と75%となりました。さらに、句動詞の研究を進め、新しく作成した「準1級・1級句動詞頻度別リストTop 600(準1最重要100 / 準1重要100 /1級最重要200 /1級重要200」では、bear out(1級最重要200), rip off (準1級重要100), come down on(準1級重要100)の3つの75%をカバーしました。
語彙問題の傾向として、通常文脈をほとんど無視してコロケーションで解ける問題が多いのですが、今回は多少文脈で解く必要のある問題が増えています。アクエアリーズの『英検1級語彙スーパーボキャブラリー教材』や『発信型英語10000語レベル スーパーボキャブラリービルディング(CD3枚付) 』で、「発信型ボキャビルトレーニング」を実践している人なら全体を5分~10分ぐらいで解いて満点か満点近い点が取ることが可能です。
語彙問題は、NC(no-context型でコロケーションだけで解ける問題)、SC(semi-context型でコロケーションと空所の数語の文脈で解ける問題)、FC(full-context型でほとんど全文を読まないと解けない問題)の3つに分かれますが、英検1級の語彙問題の場合、意味・用法・コロケーションの限られたハイレベルな語彙が多いので、運用語彙の豊富な人なら、ほとんど文脈なしでコロケーションで解けるNC、SCタイプの問題の割合が高くなります。
特に、英検1級の語彙問題の選択肢はコロケーション(語と語の自然な組み合わせ)を利用すれば簡単に解くことができますので、それを交えながら解説していきましょう。
1番は、 a sense f responsibility(責任感)から、 「子供」や「才能」と結びつくfoster(育成する)とコロケーションで解ける「3秒問題」。
2番は、Police investigators(警察捜査員)は、were ~ by から perplexed(当惑した)とコロケーショ
ンで解ける「3秒問題」、さらにhow the thief had managed to break into the bank’s main vault (どうやって泥棒が銀行の金庫室に忍び込んだのか?)という文章から正解がはっきりと確信できる。
3番は、feeling(感じ)からmalaise(不快感)とコロケーションで解ける「3秒問題」で、malaiseの意味がもしわからなくても語根のmalの「悪い」という意味から推測して選ぶことが可能。
語根でボキャビル malは「悪く」「不正に」「悪い」「~でない」の意味を表す。
□ maladroit‐mal(~でない)+adroit(器用な)→ 不器用な,不手際な
□ malady‐病気,疾病;病弊
□ malediction‐mal(悪く)+dicere(言う)→ 呪い;悪口;中傷
□ malefaction‐mal(悪く)+facere(行う)→ 悪事,犯罪
□ malevolence‐male(~ない)+volens(好意ある)→ 悪意;敵意
□ malfeasance‐mal(悪く)+facere(行う)→ 違法行為,不正行為,悪事
□ malpractice‐mal(誤った)+practice(行い)→ 医療事故,背任行為
4番は、with injuries(ケガで)からwas plagued [with](~で悩まされる)と語法で解ける「3秒問題」。
5番は、speech(スピーチ)からimpromptu(即興の)とコロケーションで解ける「5秒問題」で、文章を少し読む必要がある。
6番は、from [the alliance]([同盟]から)から secede(脱退する)と語法で解ける「3秒問題」で、secedeの意味がもしわからなくても語根のseの「離れて」という意味から推測して選ぶことも可能。
語根でボキャビル seは「離れて」「~なしで」の意味を表す。
□ secede‐se(~から)+cede(行く)→ (政党・教会から)脱退する
□ secret‐se(離して)→ 秘密の;人目につかない;神秘的な;秘密,機密;神秘
□ secretion‐se(離して)→ 分泌,分泌物;隠匿
□ secure‐se(~なしに)+cure(心配)→ 安全な;確実な;確保する;安全にする
□ sedition‐扇動;騒乱
7番は、in crime(犯罪の)から resurgence(増加・上昇)と語法で解ける「3秒問題」
8番は、desert plant(砂漠の植物)から arid (乾燥した)と文脈で解ける「10秒問題」
9番は、engender(生む・生み出す)からmuch enthusiasm(たくさんの情熱)とコロケーションで解ける「3秒問題」。簡単に言い換えれば、generate much enthusiasmである。engenderの意味がもしわからなくても語根のgenの「生まれ」という意味から推測して選ぶことが可能。
語根でボキャビル genは「生まれ,種族」の意味を表す。
□ engender‐en(~にする)+gen(生まれ)→ 生ずる,発生させる
□ degenerate‐de(下に)+gen(種族)→ 退化する,逮捕する,堕落する
□ congenial‐con(共に)+gen(種族)→ 同性質の,気性のあった,楽しい
□ regenerate‐re(再び)+gen(生まれ)→ 再生させる
□ genesis‐gen(生まれ)→ 起源,発生,生成
□ genus‐《生物》属:部類
□ genealogy‐gen(種族)→ 家系(学),系図(学),系統(学)
□ genital‐gen(生まれ)→ 生殖(器)の,性器の
□ progenitor‐pro(前の)+gen(生まれ)→ 先駆者,生みの親
10番は、crowd(群集)と in the park(公園に)からcongregate(集まる)とコロケーションで解ける「3秒問題」。congregateの意味がもしわからなくても語根のgreの「集まる」という意味から推測して選ぶことも可能。
語根でボキャビル gregは「集まる,群」(=gather)の意味を表す。
□ aggregate‐ag(~の方へ)+greg(集める)→ 集める(集まる),総計(の)
□ gregarious‐greg(集まる)→ 社交的な,群居する
□ segregate‐se(分離)+greg(群)→ 分離する(される),差別する(される)
□ egregious‐e(外へ)+greg(群)→ 悪い意味で目立って→ 実にひどい
11番は、文脈のThey can quietly approach a bird or mouse and catch it before it knows what is happening.(猫は静かに鳥やネズミに近づいて、鳥やネズミが何が起きているのかを気づく前に捕えることができる)からstealth(ひそかなやり方)と文脈で解ける「10秒問題」。
12番は、on it(それに)からwager (on) (~に賭ける)と語法で解ける「3秒問題」。英文を読んで文脈で解けば、on it(彼が州の大会で優秀することに)からwager (on)(~に賭ける)と解ける「5秒問題」。
13番は、The president told his bodyguard not to be ~(大統領がボディガードたちに~しないように伝えた) からobtrusive(出しゃばる・目立ちすぎる)と文脈で解ける「3秒問題」。
14番は、express(表現する・表す) から consternation(非常な驚き・仰天・狼狽)とコロケーションで解ける「3秒問題」。
15番は、remarks(発言)からfrivolous(ふざけた・軽率な)とコロケーションで大体解ける「3秒問題」だが、念のため文脈を少し読んでおこう。frivolousの意味がもしわからなくても音素のfrの「ふらふら」というような意味から推測して選ぶことも可能。
音素でボキャビル 音素のfrは「ふるえて寒い,弱くてもろい,ふらふら怠けた」
frigid(極寒の), freeze(凍る), fragile(もろい), frail(ひ弱な), fragment(破片),
fracture(骨折), fray(すりきれる), fright(恐怖), freak(変人), frivolous(軽薄な),
fraud(詐欺), frugal(つつましい), fritter(むだに費やす)
16番は、Air force pilots(空軍のパイロット)から、are debriefed(現場報告を受ける)とコロケーションで解ける「3秒問題」。
17番は、views(意見) から disparate (いろいろな)とコロケーションで解ける「3秒問題」
18番は、journalistで、 in choosing what to writher about(書く内容の選びに関して)からbe give more latitude (より多くの自由裁量(= discretion)が与えられる)と文脈で解ける「7秒問題」。
19番は、ポジティブな文章内容から、features(ファッションモデルたちの顔立ち[容貌])からaccentuate(強調する)とコロケーションで解ける「3秒問題」。
20番は、hostility(敵意)からovert(あからさまな)からとコロケーションで解ける「3秒問題」
21番は、薬に関する内容から placebo(プラシーボ・偽薬)と文脈で解ける「10秒問題」。
22番は、He had never such an attractive, intelligent, and witty girl.(彼は今まで魅力的で、賢く、知性に富んだ女性に会ったことなかった)という内容から was bowled over(仰天した = was overwhelmed)と文脈で解ける「10秒問題」。
23番は、the finance minister’s prediction ~(~という財務大臣の予想)からbe borne out (裏付けられる= be supported)とコロケーションと文脈で解ける「10秒問題」
24番は、I just saw it online for half what I paid.(オンラインで私の払った半分の額でバッグが売られているのを見た)からwas totally ripped off(完全にぼったくられた)と文脈で解ける「10秒問題」
25番は、he made two major errors(彼は2つの大きなミスをした)から、boss(上司)がcome down on him(彼を叱りつける)と文脈で解ける「10秒問題」
2012年度第1回英検1級語彙
1. engulfed in waves((be)波に飲み込まれる)
foster good relationships with one’s neighbors(隣人と良い関係を築く)
allay someone’s grief((人)の悲しみを和らげる)
relegate someone to a desk job((人)を事務職に落とす)
[コロケーションで覚える!]
1番 be engulfed in(flames, fight, violence) (~に包まれる・巻き込まれる)
「炎・争い」と主に結びつく
3番 allay someone’s (fear, concern, suspicion, anxiety, doubts)(和らげる・静める)
「不安・疑い」と主に結びつく
[類語の知識を頻度順でマスター!]
3番 「和らげる」- alleviate (苦痛・問題を) > mitigate (苦しみ・打撃・罰を) > allay (不安・疑いを) > assuage (不安・悲しみなどを) の順に用いられる。
2. assuage the public fears (大衆の不安を和らげる)
pinpoint a cause(原因を正確に指摘する)
orient oneself to the community(社会に適応する)
perplex the teacher with many questions(先生を質問攻めで困らせる)
[コロケーションで覚える!]
2番 pinpoint the(cause, problem, location)(特定する・突き止める)
「原因・問題・場所」と結びつきやすい
3. brief interlude of peace(束の間の平和)
economic malaise(経済の沈滞)
take a respite from hard work(きつい仕事を休む)
remission of cancer (ガンの小康状態)
[コロケーションで覚える!]
3番 respite from (work, competition, attack)(中断・小休止)
「仕事・競争・争い」と結びつきやすい
4. peddle drugs(麻薬を売る)
parched land(干上がった土地)
plague someone with many problems((人)を多くの問題で苦しめる)
peck at the seeds(種をつつく)
[コロケーションで覚える!]
1番 peddle one’s (wares, goods, idea)(~を小売する・売り込む)
「商品・考え」と主に結びつく
5. illicit activities(不法行為)
impromptu speech(即興スピーチ)
go senile(もうろくする)
nebulous idea(不明瞭な考え)
[コロケーションで覚える!]
4番 nebulous (concept, idea, figure)(不明瞭な)
「考え・姿」と主に結びつく
[類語の知識を頻度順でマスター!]
2番 「即興の」- impromptu(計画や準備なしに) > improvised (即興の・即席の) > offhand (何も考えずに即座に)の順に用いられる。
6. secede from the union(連合から脱退する)
annex the island(島を併合する)
evade the issue(問題を避ける)
ascend to the top floor(最上階に登る)
[コロケーションで覚える!]
3番 evade (tax, payment, responsibility, arrest)(逃れる・回避する)
「支払い・責任」と結びつきやすい
7. resurgence of nationalism(民族主義の復活)
conveyance by air(空路輸送)
implosion of the party(党の内部崩壊)
infraction of the rules(規則違反)
[コロケーションで覚える!]
1番 resurgence of (militarism, nationalism, racism)(復活)
「主義」と結びつく
8. soggy ground(水浸しのグラウンド)
muggy weather(蒸し暑い天気)
frigid climate(極寒の気候)
arid area(乾燥地域)
[コロケーションで覚える!]
2番 muggy (heat, weather, summer, air)(蒸し暑い)
「天候・季節」と主に結びつく
4番 arid (land, desert, climate)(乾燥した・不毛の)
「地域・気候」と結びつく
9. override the decision(決定を覆す)
get entangled in the net(ネットにからまる)
engender disease(病気を生む)
deviate from a rule(規則から逸脱する)
[コロケーションで覚える!]
1番 override (one’s decisions [vote, consideration], a veto)(覆す・無視する)
「決定・投票」と主に結びつく
3番 engender (anxiety, suspicion, problems conflict)(引き起こす)
「感情・問題」と結びつきやすい
4番 deviate from the (values, standards, rules, route)(~から外れる)
「基準・規則」と主に結びつく
10. ruminate over the plan(計画をよく考える)
congregate in the park(公園に集まる)
disseminate the information(情報を広める)
Don't procrastinate when you deal with a problem.(問題を先延ばしにするな)
[コロケーションで覚える!]
1番 ruminate about the (past, issue, problem)(熟考する)
「過去・問題」と主に結びつく
3番 disseminate (information, messages, news, knowledge)(広める)
「情報」と結びつく
[類語の知識を頻度順でマスター!]
3番 「広める」- diffuse (光[熱]・気体[液体]・情報[知識]を) > disseminate (情報・知識を) > propagate (思想や情報を)の順に用いられる。
11. end in futility(無駄な試みに終わる)
sexual allure(性的魅力)
stealth bomber(ステルス爆撃機)
affront to the teacher(先生に対する侮辱)
[コロケーションで覚える!]
2番 (sexual, feminine, exotic, magical) allure (魅力)
「性・神秘」と主に結びつく
12. wager all one’s money on the horse race(有り金を競馬に賭ける)
oust a rival from office(役職から競争相手を追い出す)
dawdle over one's alcohol(お酒を飲みながらダラダラ過ごす))
taunt someone with cowardice((人)を臆病となじる)
[コロケーションで覚える!]
□ oust someone from (the post[party], power)(追い出す)
「地位・組織」と主に結びつく
13. obtrusive behavior(差し出がましい態度)
pertinent information(関連情報)
nimble footwork(軽快なフットワーク)
semantic content(意味内容)
[コロケーションで覚える!]
1番 obtrusive (behavior, color, lighting)(押し付けがましい・目障りな)
「行為・色」と結びつきやすい
2番 pertinent (issues, information, questions)(的を得た・関連した)
「情報・質問」と主に結びつく
3番 nimble (movements, fingers, footwork)(素早い)
「動作」と結びつく
14. negative connotation(ネガティブな意味合い)
fill someone with consternation((人)を仰天させる)
configuration of atoms(原子の配置)
conglomeration of artists(芸術家達の寄せ集まり)
15. auspicious start(幸先の良いスタート)
tantamount to cruelty((be)虐待に等しい)
frivolous call(いたずら電話)
vehement opposition(激しい反対)
[コロケーションで覚える!]
1番 auspicious (sign, start, debut, beginning, event, occasion)(幸先のいい)
「始まり・出来事」と主に結びつく
3番 tantamount to (terrorism, torture, failure)(~に等しい)
「悪事・失敗」と主に結びつく
16. purported accomplishments (業績とされていること)
preface a book(本の序文を書く)
demean women(女性の品位を下げる)
debriefing meeting(報告会議)
[コロケーションで覚える!]
1番 purport of one’s (speech, letter, remark)(意図・目的)
「発言・言葉」と主に結びつく
17. disparate subjects(各まったく異なる話題)
inconspicuous figure(目立たない風采)
succinct explanation(簡潔な説明)
bucolic landscape(田園風景)
[コロケーションで覚える!]
3番 succinct (summary, description, explanation, introduction)(簡潔な・簡明な)
「言葉・説明」と結びつく
[類語の知識を頻度順でマスター!]
3番 「田舎の」- idyllic(非常に美しいのどかな田園風景の)> rustic(典型的な田舎の・素朴[粗野]な)> bucolic(田舎や田園生活に関連した)の順に用いられる。
18. opulence of the room(豪華な部屋)
behave with decorum(礼儀正しくふるまう)
luster of pearls(真珠の光沢)
considerable latitude(かなりの自由裁量)
[コロケーションで覚える!]
3番 luster of (gold, pearl, furniture)(輝き)
「金属・宝石」と主に結びつく
19. debase the quality(品質を下げる)
embroil oneself in a fight(けんかに巻き込まれる)
regress to the mental age of a three-year-old(精神年齢3歳に退行する)
accentuate the slimness of her waist(彼女の腰のスリムさを目立たせる)
[コロケーションで覚える!]
1番 debase the (currency, quality, value, moral)(価値・品性を下げる)
「価値・品質」と主に結びつく
20. quaint custom(古風で趣のある習慣)
overt race discrimination(あからさまな人種差別)
gallant soldier(勇敢な兵士)
shoddy goods(見かけだおしの安物の品)
[コロケーションで覚える!]
1番 quaint (village, town, custom, house)(古風な・趣のある)
「村・習慣」と主に結びつく
[類語の知識を頻度順でマスター!]
3番 「勇敢な」-intrepid (大胆不敵で勇敢に) > valiant (勝ち目が無くても主義を貫いて) >
audacious (大胆にリスクを取って) > gallant (気高く勇猛果敢な)の順に用いられる。
21. political clique(派閥)
jewelry heist(宝石強盗)
placebo effect (プラシーボ[疑似薬]効果)
ground fissure (地面の割れ目)
22. bowled over by a huge dog((be)デカい犬に仰天する)
iron out mutual misunderstanding(お互いの誤解を取り除く)
gloss over one's failure(失敗を体裁よくごまかす)
snuff out the rebellion(反乱を鎮圧する)
[句動詞を頻度順でマスター!]
2番 iron out・・・iron(アイロン)をかけてシワをout(広げて)なくすことから「解決する」を意味する。
「解決する」はwork outが断然多く使われ、sort out > smooth out > straighten out > iron outの順に用いられる。この他sort out files「ファイルを整理する」も覚えておこう。
3番 gloss over・・・gloss(グロス)をつけてギラギラと光らせ、over(覆って)うわべを飾るところから「ごま
かす・隠す」を表し、cover upが断然多く、paper over > gloss overの順に用いられる。
23. cooped up in one’s room((be)部屋の中に閉じこもっている)
trip someone up((人)にへまをやらせる)
wave the offer aside(申し出をはねつける)
bear out someone’s claim((人)の主張を支持する)
[句動詞を頻度順でマスター!]
4番 bear out・・・bear out his claim「彼の主張を裏付ける」
「保証する・支持する」は attest to > vouch for > testify to の順に使われる。stick up for the principle「その主義を支持する」も覚えておこう。
24. stake out the suspect’s house(容疑者の自宅を張り込ませる)
tap into natural resources(天然資源を利用する)
rip off customers(客からぼる)
glance over the book(本にザッと目を通す)
25. rub off on everyone(みんなに影響を与える)
lead up to a catastrophe(大惨事につながる)
come down on someone for a mistake((人)の誤りを叱る)
go through with the plan(計画を遂行する)
読解問題分析と攻略法
読解問題は、穴埋めでは、1つ目のThe “Inverted Jenny Stamp”は、28番の問題がやや難しくて間違った人が多いようですが、「切手の改ざん(tampered with)で、素人は偽造者の餌食(easy prey for forgers)になりやすい」から容易に4番が正解であることがわかります。英検1級レベルの語彙力とパラグラフリーディング力(速読によって段落の流れとポイントをつかむという英文読解で最も重要な要素の1つ)によって、難問も攻略することができます。
これは次の英文の31の問題もそうです。段落全体を速読すれば容易に4を選ぶことができますが、うっかりと自分の解釈を入れたり、点に捕らわれたりして2を選んでしまった人も見られます。パラグラフの構造は、”internal summary”といって最後の文にポイントがまとめてあることが多いので、段落全体を速読即解すると、「楽観主義者は失敗しても(when things fail to go as plannedをunfavorable outcomesで言い換えている)、失敗を反省し学ぶことができる」とあるので、すぐに正解が導き出せるでしょう。
それから30番が難しくて間違った人が多いようです。前後からすぐにネガティブな選択肢が入ることがわかるので、2か3に絞ることができますが、さらに段落の最後にあり、非常に重要なbut以下の情報「楽観主義は進化の過程で生まれたが、the knowledge that one will inevitably cease to exist “had to emerge side by side with the persistent ability to picture a bright future”(必ず死滅するという認識が楽観主義と共存する)から、3を選ぶことができます。2を選んだ人は、”constant feeling of failure(変わらぬ挫折感)”が、楽観主義と悲観主義のミックスという文脈と矛盾していることに気がついてください。
もう一度まとめると、「読解問題攻略のアプローチ」は、「速読即解(パラグラフリーディング)によって流れをつかみ、自分の解釈を入れずに作者と同化し(tune in to the author)、選択肢のトリックに引っかからないように落ち着いて問題を解く」ことです。これは「言うは易し」で、修得が難しく、普段から英字誌を多読するのと同時に、日常の日本語の会話において、人の話を聞く時に、”empathetic listening(相手の身になって耳を傾ける)”を心がけることによって会得することができます。また、難問タイプの攻略は、「行間を読んでサマリー・概念化」という基本原則も覚えておいて下さい。行間を読むには「背景知識」と「国語力」が必要ですが、サマリー・概念化をすばやくするには、前述のように速読によって流れをつかむ必要があります。これらの能力を問題練習を通じて鍛えて行くわけです。
内容一致問題では、1つ目は34番が、2つめは37番が、3つ目は39と41番が難しかったようです。34はウィルソンの歴史的遺産の説明を選ぶ問題ですが、最後の段落の大意である「ウィルソンは実現可能性の乏しいポリシーを追及している(backing a losing cause)という非難があったが、時代を先取りしており、それが後に国連という形で現れた」を言い換えた4番が正解となります。”Wilson could not convince his country to join the league”は、最終段落の直前の文と総合判断してもわかるし、他の選択肢が論外なので4を選ぶことができます。この問題こそまさに、「行間を読んで概念化」の難問型と言えます。
2つめの演技の記事の37番はやや難で、David Mametの見解はSanford Meisnerの見解をecho(模倣している)点は何かという問題です。第3段落にある、DavidはSanfordの見解、つまり「Method actorsが自己中であることで否定的」に同意している点がわかれば解ける問題で、”focused too much on themselves”を”self-centeredで、”discourage the technique”を”avoid using~”で「言い換え」を見抜ければ簡単に解くことができます。
最後のランド哲学に関する記事は、39は第5、第6段落の内容に関する問題です。Jamesの方は、When以下に始まる「機会の均等はなく、努力しても報われないと教訓を得た」と批判し、Susanの方は、「ランドは世の中を単純に割り切りすぎている」と奴隷制を引き合いに出して叩いており、それを「ランドの考え方が現実とはかけ離れている」と「サマリー・概念化」した選択肢3が正解となります。
41はトリッキーで、1と4の選択に迷って1を選んでしまった人が多いようです。解答部分は、最後の段落の最後の方で、「Tea Party members(茶会メンバー)がランドのeconomic objectivism(経済的客観主義)にembrace(大賛成)しながら、ランドの伝統的価値観否定は無視しており、そういった矛盾をランドは許さないだろう」を言い換えた4(vocal in their support of ~(~を声高らかに支持し))が正解です。many of her ideals are ~に関しては、段落の初めの方の、”In objectivism, self-interest takes precedence over all else-including religion, sexual mores, and traditional values”とあり、そういったランドの軽視する宗教、性に関する道徳、伝統的価値を保守派は重要視しているので、それを「概念化」したmany~が正解となるわけです。これに対して、1の選択肢「茶会メンバーは、利己主義は宗教よりも重要と見なしているが、彼らの社会の価値観に関する見解はランドと異なる」は、答らしく見せていますが、前半が全く間違っています。1は少しでも背景知識があれば絶対選ばないような選択肢ですが、”take precedence over~(~は~に優先する)”の意味をなまじ知っていたために、”be prioritized over~”の言いかえと見なし、後半の情報があっているためにうっかり1を選んでしまう可能性があります。
このように、読解問題に強くなるには、「語彙力」と「背景知識力」と「問題攻略力」を同時にUPさせる必要があります。語彙力があればクリアに読解することができるでしょうが、知識力や問題攻略力がなければトリックに引っかかってしまうかもしれません。ですから、直前対策ではなく、普段からやや難しい目のマテを用いてトレーニングに励みましょう。
エッセイライティング問題分析と攻略法
次にエッセイライティング問題ですが、今回は、Can the global demand for water be
met in the future?で、与えられた語句は、Agricultural practices, Climate change,
Government regulations, Household consumption, Infrastructure, Territorial
Boundariesで、現状から予測すると、次のようにcannot be metの方が書きやすいこ
とがわかります。
国連推計によると、世界の人口の5分の1が適切な飲用水を確保できず、
•人口増加による食料需要増に伴う灌漑用水需要の増加
•食生活の肉食化による飼料用穀物需要に伴う生活用水需要の増加
•発展途上国の経済発展による工業化に伴う工業用水需要の増加
•都市化および過剰な開発に伴う水源の破壊
•温暖化による干ばつ
•工業廃水、農薬汚染、化学肥料の施肥による水資源の劣化
などが主な原因です。さらに26億人が、下水処理施設が無いために飲用水が汚染されています。
世界では、農業用水は全体の7割を占め、人口増加に伴う食料の生産拡大のため、1995年と比較して2025年には約3割アップする見通し。現在、約16億人が絶対的な水不足の地域に住んでおり、2025年までには世界人口の3分の2が水不足となると予測されていますが、その大きな原因の一つは、食料生産のために必要な水の利用量です。平均的な人間が毎日飲料する水の量は平均2〜4リットルですが、人間1人の1日分の食料を生産するためには2,000~5,000リットルの水が必要なのです。
温暖化(Global warming)によって、干ばつの影響を受ける地域が広がったり、水資源が不安定になる地域ができ、また降雪量が減り、春や夏の水資源量が減ったりします。農業用水についても、温暖化によって降水量が減り、灌漑の需要が増します。水が豊かな東南アジア地域などでも、ダムや貯水池をはじめ取水配水設備が未整備(inappropriate infrastructure)で、生活用水が不足している途上国が多く存在します。
Agricultural practicesは、conで行くなら、”the current unsustainable agriculture”
の例として、slash-and-burn- agricultureやproblems with irrigation(inappropriate
management of irrigation has contributed to environmental problems including
excess water depletion, water quality reduction)がwater shortageを引き起こしたり、
The extensive and intensive agricultural use of chemical pesticides and fertilizers
is arguably the most important cause of water and soil pollution.などを書けばいい
でしょう。proで行くなら、improvement in irrigation technologyや- development of
GMOなどが、environmentally friendly agricultural practices and sustainable water
useを可能にする展望や、Agricultural water use can be minimized by introduction of
water-recycling method in a closed, fully automated, hydroponic(水耕) greenhouse
system.やdesalination technology(脱塩技術)の進歩などを書けばいいでしょう。
Government regulationsは、Though most scientist predicts that urban migration and effects of global climate change will create water shortages for 1 billion people by 2050, many assert that this crisis can be averted through sensible resource management by government regulations.のようにproに使って行くことが出来ます。
Climate changeはconで、it will cause more drought and decrease precipitation,
thus increasing the need for irrigationとできるし、Household consumptionも、the
current population increase, especially in developing countries will dramatically
increase household water consumptionとconに使え、Infrastructureも、inadequate
sanitation facilitiesやinappropriate[underdeveloped] infrastructure for water
intake and dischargeが、途上国で生活用水の不足(shortage of daily life water)を起
こしているとconに使え(改善によって水不足が解消するとproにも使えるがconより
弱い)、Territorial Boundariesも、Though perennial water shortage is generally
confined to cities in the Middle East and North Africa, continued urban population
growth will transcend territorial boundaries and create challenges for cities across
the world.とconに使いやすいでしょう。
さて、今回のトピックでproを選び、その理由をshouldを用いて、1.~すべきであ
る。2.~すべきである。と方策を述べていった人がいますが、これは「予測」に関
するトピックなのでずれています。「もしこの方策を取れば解消するだろう」というア
ーギュメントも「仮定」なので弱く、~によって~できるので水不足は解消する(解
消へと向かう)とする論を進めて行く必要があります。
皆さんいかがでしたか。このようにエッセイライティング力をUPさせるには、英文
法力、英語表現、論理力、背景知識力の4つの力が重要です。それらを養うには、社
会問題の様々なトピックのうち重要な30から40ぐらいについてリサーチをしながら
エッセイを書いて添削を受けながらトレーニングをしておく必要があります。それで
は皆さん、明日に向かって英悟の道を
Let’s enjoy the process!(陽は必ず昇る!)