2012年度春英検準1級問題分析&攻略法
2012年度春の英検準1級問題は、いつもと変わらないレベルで、合格点は69点でした。語彙問題は、wretched, mockeryがやや難しかったようですが、前者は消去法で解けるし、他は5~6千語水準の難関大学入試レベル語彙ばかりなので、~を用いて、真面目に語彙補強の努力をしている人であれば、最低でも18点、普通にいけば20点以上のスコアは取れると思われるので、是非そうなるようにボキャビルに励んでほしいと思います。読解問題は穴埋めで1問、内容一致で2問がやや難ですが、他の問題はそれほど厄介ではないので、18点は取って欲しいものです。リスニング問題も普通レベルなので、24点取って欲しいですが、レターライティング問題の2つ目の質問「退職後に海外に移り住むのはいいことか?」が少し難しかった人が多いようで、このセクションは、11点は取って欲しいものです。そうすれば合計点で71点となり、ボーダーが高くても合格できるスコアになります。さて今度は個別に問題を見ていくことにしましょう。
語彙問題分析と攻略法
準1級試験の大きな特徴の1つは、1番の語彙問題のレベルが高いことです。語彙レベルは、英検3級が1000語水準、準2級が2000~2500語水準、2級が3000~4500語水準とすると、準1級が4500~8000語水準、1級が8000~15000語水準となっており、準1級の語彙問題で高得点を取るには、「大学入試 Data Base 5500 (桐原書店)」と、アクエアリーズ出版の「英検1級・準1級基礎レベル語彙(5000-8000語水準)」を用いてボキャビルすることをお薦めします。
英検準1級に出題される単語は3つのレベルに分けることができ、今回出題された語彙を、当アクエアリーズ校の準1級クラスで使用されている2冊のテキスト、① 大学入試Database 5500(桐原書店) と ② 英検1級・準1級基礎レベル語彙(5000-8000語水準)における解答のカバー率は21問中16問の76%となりました。さらに過去問題20年に基づく「英検1級・準1級頻度別語彙リストTop 1000(頻度順に100リストUP)」では21問中の19問の90%のカバー率となっています。今回の問題の場合、出題率は次のようになっています。
レベル1 3000~4500語水準 (英検2級レベル)・・・6個出題(29%)
clumsy(4回・2級語彙), notorious(4回・2級語彙), resignation(3回・2級語彙),
inefficient(2回・2級語彙), obstacle(2回・2級語彙), yearn(2回・2級語彙),
レベル2 4500~5500 [6000] 語水準] (英検2級~準1級レベル)・・・8個出題(38%)
mourn(2回・準1級語彙Top400), shrug(1回・準1級語彙補足), presume(7回・準1級語彙Top600), , prospect(2回・準1級語彙Top400), acknowledgement(4回・準1級語彙Top200),
informative(1回・ナシ), fragile(5回・準1級語彙Top200), attribute(2回・準1級語彙Top800)
レベル3 5500 [6000] ~8000語以上] (英検準1級レベル~1級レベル)・・・7個出題(33%)
conspiracy(1回・準1級語彙補足), plea(1回・1級語彙Top400), intricate(3回・準1級語彙Top700), wretched(1回・ナシ), deceased(1回・1級語彙Top500), mockery(1回・ナシ),
exempt (7回・1級語彙補足)
※1 英単語の後にある( 回)の表示は、過去20年間の英検準1級語彙問題に選択肢として出題された回数。
※2 1級語彙Top・準1級語彙Topの表示は当アクエアリーズ校の準1級・1級で覚えるべき1000の
単語をTop100からTop1000まで、10段階に100語毎に分けられた単語のレベル。
当アクエアリーズ校が作成した「準1級・1級句動詞頻度別リストTop 600(準1最重要100 / 準1重要100 /1級最重要200 /1級重要200」では、pull over(準1級最重要100), wrap up (準1級重要100), step down(準1級重要100)の3つの75%をカバーしました。
特に、英検準1級の語彙問題の選択肢はコロケーション(語と語の自然な組み合わせ)を利用すれば簡単に解くことができますので、それを交えながら解説していきましょう。
1番は、the death of the king(王の死)から、mourned(悲しむ・悼む)とコロケーションで解ける「3秒問題」。
2番は、her shoulders(彼女の肩)から、shrug(すくめる)と慣用句として解ける「3秒問題」。
3番は、I’m sorry for spilling tea on your desk.(あなたの机に紅茶をこぼしてすいません)から、
clumsy(不器用な)と文脈で解ける。
4番は、uncover(暴く)とoverthrow the government(政府を転覆させる)から、conspiracy(陰謀)とコロケーションと文脈の両方で解ける「7秒問題」。
5番は、ignore(無視する)とto let her go(彼女を開放して欲しい)から、her pleas(彼女の嘆願)とコロケーションと文脈の両方で解ける「5秒問題」。
6番は、for its smog(スモッグで)から、notorious (for) (~で悪名高い)と語法と文脈の両方で解ける「10問題」。
7番は、法律用語としてよく使われるinnocent(無罪の)から、are presumed(推定される)とコロケーションで解ける「3秒問題」。
8番は、wood carvings(木造彫刻)とthey took skilled craftsman nearly five years to complete.(熟練工が完成にほぼ5年かかった)から、intricate(デザインが複雑な)とコロケーションと文脈の両方で解ける「7秒問題」。
9番は、for world peace(世界平和)から、prospects (for)(見通し)と語法と文脈で解ける「3秒問題」。
10番は、shareholders(株主たち)がcalled for the CEO’s ~(CEOの~を要求した)から、resignation(辞任)と文脈で解ける「7秒問題」。念のためmanuscript(原稿・文書)の選択肢があてはまらないことを確認するため、最後まで読んでおくことが必要。
11番は、Modern cars can travel much longer distances using much less fuel.(現代の車は少ない燃料で多くの距離を走行できる)から、early automobile(初期の車)はinefficient(非効率)と文脈で解ける「7秒問題」。
12番は、of his efforts(彼の努力の)から、in acknowledgement (of) (~の感謝の意を示して)の語法の知識で解ける「7秒問題」で、前後を読むと正解がはっきりと確信できる。
13番は、I wish I hadn't put all my money into the stock market.(株式市場に私の有り金全部を投資しなければよかったのに)から、investments(投資)はin a wretched condition(悲惨な状態で)と文脈で解ける「10秒問題」。
14番は、Mrs. Norton was still alive(ノートンさんは生存している)という記録に基づき、税務官がシ
ョックを受けた現実は、それとは対照となるdeceased (亡くなっていた)で文脈で解ける「10
秒問題」。
15番は、会社の代表のお話はinformative(多くの情報を提供するような)とコロケーションで解ける「3秒問題」。
16番は、to her academic success(彼女の学問的成功に対する)から、obstacles (to) (障害)の語法の知識で解ける「3秒問題」。さらに前後の文を読めば正解と確信できる。
17番は、company regulations(会社の規則)とmake a ~ofの形から、make a mockery of (~を踏み
にじる・~をあざ笑う)と文脈の語法の知識によって解ける「10秒問題」。
18番は、to return to his homeland(祖国に戻ろうとすること)から、yearn (to) (切望する)の語法の知識で解ける「3秒問題」。さらに前の文を読めば正解と確信できる。
19番は、are ~ from paying tax(税金を払うことから~である)から、exempt(免除された)の語法の知識で解ける「3秒問題」。
20番は、handle the package carefully(荷物を丁寧に扱う)のは、中身がfragile(壊れやすい)の場合という文脈でも解けるが、contentsのコロケーションの知識でも解ける「5秒問題」。
21番は、some of the quotes ~ to him(彼に対する~いくつかの引用文)から、attributed to him(彼に起因する)の語法と文脈の知識で解ける「10秒問題」。
22番は、When music companies began to switch to CD format in the 1980s(音楽会社が1980年代にCDフォーマットに切り換え始めた時)から、the market for cassette tapes(カセットテープの市場)はdried up(なくなった)と文脈で解ける「10秒問題」。
23番は、to the side of the road(道路の脇へ)から、pull over(車を片道に寄せる)の語法の知識で解ける「3秒問題」。
24番は、 The date for our final presentation has been set for next month.(我々の最終のプレゼンが来月に決まった)から、this project(このプロジェクト)をwrap up(終える)するとうれしいとする文脈で解ける「7秒問題」。
25番は、 (as) president of the family company(家族企業の社長)から、step down as(~を辞職する)の語法の知識で解ける「3秒問題」。
2012年度第1回英検準1級語彙
1. nourish a baby(赤ちゃんを育てる)
mourn one’s grandfather’s death(祖父の死を悲しむ)
be startled by the news(知らせにびっくりする)
pay ransom(身代金を支払う)
2. shrug one’s shoulders(肩をすくめる)
swerve from one’s purpose(目標からそれる)
swipe one’s card to open the door(ドアを開けるために、カードを機械に通す)
scatter seeds over the field(畑に種をまく)
3. lofty tower(非常に高い塔)
grumpy look(気難しい顔つき)
clumsy apology(へたな言い訳)
gloomy room(薄暗い部屋)
4. riot shield((警官の)暴徒鎮圧用の盾)
dance with great delicacy(大変優美に踊る)
belt buckle (ベルトのバックル)
conspiracy against the government(政府に対する陰謀)
5. draft for an engine(エンジンの設計図)
religious cult(カルト宗教)
make a plea of not guilty(無罪の申し立てをする)
space probe(宇宙探査用ロケット)
6. consequential loss(結果的な損失)
notorious gang(悪名高いギャング集団)
sanitary working environment(衛生的な労働環境)
monotonous voice(単調な声)
7. branded a liar((be)うそつきの烙印を押される)
confirmed dead((be)死亡が確認される)
presumed innocent(無罪と推定される)
administer a corporation(会社を経営する)
8. intricate plot(複雑な話の筋)
trivial problem(ささいな問題)
coarse sand(きめの粗い砂)
tragic accident(悲惨な事故)
9. career prospects(就職の見込み)
voice an objection to the rule(規則に反対を唱える)
potency of the drug(薬の効果)
high incidence of traffic accidents(交通事故の高い発生率)
10. original manuscript(元の原稿)
present a grand spectacle(壮観を呈する)
invasion of privacy(プライバシーの侵害)
letter of resignation(辞表)
11. uniform size(同形のサイズ)
inefficient production(能率の悪い生産)
sophisticated woman(知的で洗練された女性)
fragrant flowers(香しい花)
12. hold someone in contempt((人)を侮っている)
trade surplus(貿易黒字)
maintenance cost(維持費)
acknowledgement of one’s misdeeds(悪事の自白)
13. wretched life(惨めな生活)
functional desk(実用本位の机)
certified accountant(公認会計士)
serene lake waters(静かな湖面)
14. candid opinion(率直な意見)
the deceased(死者・故人)
awkward player(下手な選手)
corrupt practices(贈賄・汚職)
15. stubborn child(頑固な子供)
habitual drinker(常習的な酒飲み)
informative book(得ることの多い本)
vicious circle(悪循環)
16. school excursion(学校の遠足)
after an interval of ten years(10年ぶりに)
Christmas tree ornaments(クリスマスツリーの飾りつけ)
obstacle to success(成功の妨げとなるもの)
17. historical narrative(歴史物語)
make a mockery of someone’s conduct((人)のふるまいをからかう)
wedding procession(婚礼の行列)
sibling rivalry(兄弟間の競争)
18. stumble along the road(よろよろ道を歩く)
stroll in the park(公園を散歩する)
endorse the plan(計画を支持する)
yearn for a pet dog(ペットの犬を欲しがる)
19. exempt from taxes((be)税金を免除された)
hardy wrestler(体の頑丈なレスラー)
infinite space(無限の空間)
cozy room(居心地のよい部屋)
20. subordinate job(補助的な仕事)
get uptight about the exam(試験に神経質になる)
fragile dish(割れやすい皿)
fluent English(流暢な英語)
21. contract an alliance with a developing country
(発展途上国と同盟を結ぶ)
attribute his success to his teacher(彼の成功を先生のおかげと考える)
unleash a dog(犬を解き放つ)
accustom oneself to the cold weather(寒い天候に慣れる)
22. shape up(行儀よくする)
dry up wells(井戸を干上がらせる)
make out a bill(請求書を作る)
War broke out in 1914.(戦争が1914年に起こった)
23. take on extra work(臨時の仕事を引き受ける)
get by on the test(テストで合格する)
pack up one’s things(物を荷造りする)
pull over a car(車を片側に寄せる)
24. rule out a possibility(可能性を否定する)
stand in for someone((人)の代役を務める)
wrap up a meeting(会を終わらせる)
buy into someone’s idea((人)の考えに賛成する)
25. bank on someone’s support((人)のサポートに頼る)
step down from one’s post(辞職する)
pass out brochures(パンフレットを配る)
The spacecraft is lifting off.(宇宙船が飛び立っている)
読解問題分析
読解問題は、まず穴埋め問題では、26番と29番を間違った人がいるようです。前者は「野牛が草を食べる(graze)ために、公園の境界線を越えるとどうなるか?」の箇所ですが、「野牛が家畜に打撃を与えるブルセラ症にかかっているので4千頭も殺された」から1が正解です。後者は、「この伝統は~」というポジティブな語句が入る文脈なので、2と4は省きます。1はdistractor(ワナ)で、「スペインがメキシコにもたらし、メキシコの休日となった」の文脈で、それらを概念化した3(managed to survive)を選びます。
内容一致問題では、2つ目のパッセージであるRethinking the Four-Year College Degreeの36番がやや難しかった人がいますが、Robert Zemskyの意見は「大学院教育の必要性から大学を3年で終わらせ、早く大学院に入学させる必要がある」を言い換えた3が正解となります。うっかり2を選んでしまった人は、「大学の要求するものへの準備のために高校を留年する」というdistractor(ワナ)を、「高校の特別コースで大学3年プログラムの対策をする」と混同したかと思われます。読解問題に強くなるには、とにかくパッセージは素早く読んでポイントをつかみ、選択肢の英文はトリックにはまらないように注意して読む必要があります。
Rebuilding a Rainforestでは、41番がやや難しかったようです。問題文「Smitsが2009年の話し合いで拍手喝采にネガティブな反応を示した理由」の解答部分は、最後の段落の、”No, no! Don’t you understand? I care for more orangutans than all the zoos in the world because we’re so bad at protecting them in the wild.”です。迷った挙句、2のdistractor(ワナ)を選んでしまった人が多いようですが、リハビリの数に感動し拍手喝采した聴衆に対して、「何もわかっていない。動物園すべてのより多くのオランウータンを保護しているのは、野生のオランウータンの保護が余りにもひどいからだ。」の行間を読むと、1が正解だとわかるでしょう。つまり「感動して拍手喝采した」ということは、彼の努力に対して評価的で功を奏していることを暗示しており、それに対して否定的だったわけです。それに対して2「聴衆にもっと霊長類の保護地区を作るのがオランウータンを守る最善の方法である」は言い過ぎで、解答部分からは判断できない情報です。
さて皆さんいかがでしたか。読解問題は「行間を読んで、サマリー・概念化し、選択肢のトラップにはまらない」ことが重要です。これが苦手な人は難しめの問題を用いてトレーニングする必要があります。また、準1級の場合は、文脈をつかむのに最低必要な語彙レベル、つまり6千語水準ぐらいの語彙力が必要です。
レターライティング問題分析&攻略法
準1級のレターライティング問題満点ゲットの極意は次の6点です。
1. レターライティングのひな型を覚える。
2. 文法・語法ミスをしないように文法力・運用語彙力をUPさせる。
3. 質問に的確(ピンポイント)に答え、それ以外の事は書かない。
4. 論理的思考力を養う。
5. 社会問題に興味を持ち言語を問わず意見を言えるようにする。
6. 15分以内に書き上げて必ずミスがないかをチェックする。
今回の問題は、2つ目の質問「退職後に海外に移り住むのはいいことか?」が少し難しかった人が多いようですが、このセクションは、トレーニングによって12点を取れるように、是非頑張ってほしいものです。そこで、今回は添削指導を通じて、皆さんにレターライティング問題で高得点をゲットするためのコツをご紹介しましょう。
例題1(2012年度第2回)
●Read the e-mail below.
● Imagine that you are Hayato. Write an appropriate response to Vanessa in the space provided on Side B of your answer sheet.
●Your response should be around 100 words in length.
Dear Hayato, I hope you’re well.
Yesterday in class, my teacher told us that, on average, Japanese people live longer than any other nationality in the world. Why do you think Japanese people live so long?
My father will retire next month, and he and my mother have decided to move to Spain from England. Do you think moving abroad after retirement is a good idea?
I’m planning a trip to Japan next year and I hope to visit many places while I’m there. Which form of transportation do you recommend I use when traveling around the country?
Write back soon. Vanessa
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添削例
Dear Vanessa,
Thank you for your e-mail. I am happy to answer your questions.
As for your first question, I think that ①one of the reasons why Japanese
in in
people live longer is ②food. Japanese food is low ∨calorie and high∨
protein, ③so few people suffer from heart-related
diseases.
nutrition fewer
As for your second question, I don’t recommend moving abroad after
retirement because ④it will be difficult to communicate with local people in
English if they can only speak Spanish.
As for your third question, ⑤it depends on the places you will visit.
means of transportation
Trains are the most convenient∨in urban areas. But on the other hand,
taxies are convenient in the countryside.
Take care,
Hayato
解説
一つ目の質問「なぜ日本人は長寿なのか?」ですが、下線部①のように、one of the reasonsとすると、他にも理由がたくさんあってその1つとなり、意味が弱まるので、(one of) the biggest reasonsやa major contributing factor(大きな要因)とする必要があります。下線部②のfoodはわかりにくいので、a healthy Japanese dietとするか、次の文とつないで、a nutritious, low-calorie Japanese dietとするのがベターです。参考のために和食の利点に関する情報を記しておきます:
「食事量を30~40%減らした実験動物は、1.3倍から1.5倍長生きし、実年齢は同じでも、生物学的年齢では半分ほどしか年を取らない調査結果が出ています。カロリーの摂取が多いほど、体全体の細胞にダメージを与えるフリーラジカルが多く作られ、精神機能も含めて早く衰えますが、カロリー制限をすれば、脳を含む体全体の老化プロセスを遅らせることができるわけです。日本が世界一の長寿国になった理由の1つに、欧米と比べて、心臓病やガンなどの生活習慣病が少ないことが挙げられますが、それには和食の伝統が寄与していると言われています。和食はタンパク質、脂肪、炭水化物のバランスが最適で、タンパク質も植物、動物からほぼ同量取り、しかも、副食として発酵食品や海産物が多く、繊維やオメガ3脂肪酸、酵素などの大切な栄養素が摂取できるのです。
(出典:都会で長寿を!tomatolife.com ☞http://www.tomatolife.com/seijou/page017.html)
つぎに、下線部③のfew peopleは他国との比較なのでfewer peopleとしますが、「心臓病にかかっている人が非常に少ない」では、日本人の死因が「心臓病」だけととられてしまうため不可です。また、「低カロリーで栄養価の高い食事のため、心臓病患者が少ない」では、長寿の原因を間接的にしか述べていません。下線部③は、“, which can decrease the incidence of life-threatening illnesses such as heart diseases and diabetes(それにより心臓病や糖尿病など命に関わる病気の発生率を下げることができる)”のように書いて直接原因を述べる必要があります。
2つ目の質問「退職後に海外移住することはよい考えか?」ですが、下線部④の答は質問からずれていませんか? 質問は、「退職後の海外移住の一般の是非」についてなので、このように英国人のスペイン移住に限定するのではなく、”I don’t think it’s a good idea because you will have difficulty adapting to foreign culture due to cultural differences and you may feel isolated and frustrated in totally unfamiliar surroundings.(文化の違いにより、外国文化への順応が難しく、全く慣れない環境下で孤立しいらいらするので、良くない)”のように言うことができます。一方、賛成側の意見では、”I think it’s a good idea because you can make new friends in different cultures, which will definitely broaden your knowledge and experience.”と、視野が広がる(broaden your cultural horizons)、国際感覚が養われる(develop a global perspective)などの視点を挙げることができます。
3つ目の質問「日本への旅で多くの場所に行くための交通機関は何がお勧めか?」に対して、下線部⑤はいかがでしょうか。「都会では電車が、田舎ではタクシーが便利」というのはおかしくありませんか。田舎でも電車が、都会でもタクシーが便利なので、常識的に判断すれば、”You will probably arrive at Tokyo or Osaka, so I recommend you use the Sinkansen bullet train to travel around to many scenic spots in Japan. In general, trains are the most convenient means of transportation, and especially in urban areas subways are very convenient for you to get around.”となるでしょう。it depends on the places you will visitはit depends on your travel destinations in Japanとも言え、これに続けるなら、”If it’s a long distance trip to places like Hokkaido, I recommend you use an airplane, but in general, trains including the Shinkansen are the most convenient means of transportation for you to get around in Japan.”のように言えます。
さて得点ですが、各質問が4点ずつの配点で手紙の文体を含む全体的評価が2点とすると、質問1が3点、質問2が2.5点、質問3が2.5点、全体評価が2点の、14満点中10点ぐらいになります。
皆さんいかがでしたか。それでは明日に向かって英語の道を