(解答&解説)

10. over
(over)のコンセプトは’above + covering’で、そこから「〜を覆って、〜じゅうを、〜を越えて、〜より多く、〜を支配して、〜に優先して、〜しながら、〜をめぐって、繰り返して」等の意味が派生して来ます。例題の場合は、「人を乗り越えられない(忘れられない)」と考えます。この他にも次のように用いることができます。

That's (over )my budget. (それは予算オーバーです。)
I'm not completely (over )him yet. (まだ彼のことが(完全に)忘れられないの。)


11. between
(between)のコンセプトは、「2つの間で」で、そこから「中間に、両者間に、どっちつかずで、間を隔てての意味になります。例題の場合は、「仕事と仕事の間にいる(仕事に就いていない)」の意味。この他にも次のように用いることができます。

He is (between) asleep and awake.(彼は夢うつつである。)


12. around
(around)のコンセプトは「〜の周りを回る」ですが,そこから「〜のあちこちを,近くに,およそ〜を中心にして,〜を避けて」などの意味が派生してきます。例題の場合は、「身の回りにいる」で、「活躍している」の意味になります。この他にも次のように用いることができます。

When I need you, you are never ( around ).
(私があなたを必要としているとき、あなたは決してそばにはいてくれないね。)
Karaoke has been ( around )for more than twenty years.
(カラオケが生まれてから20年以上がたちます。)


13. beyond
(beyond)のコンセプトは「…を越えた彼方に」で、「…を超越している」という意味になります。例題の場合は、「超越している」で「…できない」の意味。この他にも次のように用いることができます。

The beauty of the scene was ( beyond ) description.

(その景色の素晴らしさは、筆舌に尽くしがたいものだった。)


14. past
(past)は「過ぎ去る、既に過ぎ去った、過ぎて」という意味を持っています。
例題の場合は、「希望を過ぎた」という意味。この他にも次のように用いることができます。

I’m ( past ) all that now.(そういうことはもう卒業したよ)


15. behind
(behind)は「背後に、過去に、(予定より)遅れて、(支払いが)滞って、〜より劣って、〜の手助けをして」という意味を持っています。例題の場合は、「過ぎ去った過去の出来事」と考えます。この他にも次のように用いることができます。

I wonder what’s ( behind ) their divorce.


いかがでしたか。この含蓄のある前置詞をマスターすれば皆さんのスピーキングやライティ
ングの表現力が飛躍的に伸びることは間違いありません。1級に出てくるような難しい単語
を覚えることも大切ですが、同時に以上の前置詞もしっかり学んで発信力をUP目指して頑
張っていきましょう。

次回は、2回に渡って英語の学習に重要な多義性をご紹介します。好御期待下さい

Let’s enjoy the process! (陽は必ず昇る!)