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語彙問題分析と対策
今回の語彙問題は21問中、1万語水準以上のハイレベルな語彙問題が10問で47%、1万語水準以下の語彙問題が8問で38%、2級レベルの高校必須語彙が1問で5%、口語的な問題が2問で10%の割合となっている。また、句動詞問題は、2問がやや難しめで残りの2問が普通レベルの問題と言える。それでは解答の語彙水準を個別に見てみると、
1. roundabout(1万語水準以上)、2. flamboyantly(1.3万語水準)、
3. inadvertently(1.5万語水準)、4.
counterfeit(8千語水準)、
5. indigenous(9千語水準)、6. clout(口語表現)、
7. pandemonium(1.3万語水準)、8.
stalemate(8千語水準)、
9. emaciate(1.2万語水準)、
10. orchestrate(2万語水準)、
11.
curtly(9千語水準)、12. assail(8千語水準)、
13. bask(8千語水準)、14. cajole(1万語水準)、
15.
impeccable(8千語水準)、16. exonerate(1.2万語水準)、
17. antipathy(5千語水準)、18.
perk(口語表現)、
19. culprit(9千語水準)、20. banal(1万2千語水準)、21. lurid(1万5千語水準) |
となっている。最初の3問がハイレベルの語彙問題で始まりふらっときた人もいるかもしれない。その後3問は比較的やさしい問題が続くが、その後はバランスよく中級上級の問題が出題されており、今回も英検1級らしい手ごわい語彙問題と言える。次に各問題の他の選択肢も含めて語彙レベルをチェックしてみることにする。というのは今後出題される可能性の高い語彙を多く含んでいるからだ。
5千語水準以下−flattery, antipathy
6千語水準−robust, expansive, spacious, instinctive,
expel, quaint, benevolent, debtor
7千語水準−innate, grind, oblivion,
tedium, milestone, emancipate, acclaim, afflict, despicable, whim,
8千語水準−hefty, autonomous, counterfeit, insular, stalemate,
engulf, assail, clench, bask, wrangle, impeccable, plaintiff, avid,
9千語水準−temperamental,
revamp, indigenous, penitent, curt, recant, insatiable,
fad, benefactor, culprit,
compliant, urbane, rustic,
1万語水準−roundabout, recurrent, retentive,
deferential, plagiarize, clout, cajole, exonerate, propensity, bent,
euphoric,
1万語〜1.5万語水準−flamboyant, grit, pandemonium, turnstile, dragnet,
emaciated, epitomize, congregate, orchestrate, append, wilt, canvass,
extrapolate, extradite, culpability, perk, banal, consummate, lurid,
1.5万語水準以上−inadvertently, exorcize, commiseration, encapsulate, sheer,
revile, irascible, expunge, |
太字は重要なので是非覚えて欲しい語彙で、過去に出題されたものも含んでいる。比率的に見ると、1万語水準までの語彙とそれ以上の語彙の比率がほぼ同じである。故に語彙力の弱い人は25問中半分も正解できないのではないかと思われる。また、茅ヶ崎時事英語に代表される国内向け英字新聞や英語ニュースのレベルでは、削除法で解いても同じく半分の12〜13点ぐらいしか正解できないであろう。しかしタイムやエコノミストなどをすらすら読みこなす語彙レベルの1級合格水準に至るには、効果的なボキャビルによって最低でもあと6〜7点UPしてほしい。
次に今回出題された4つの句動詞であるが、最初の2問であるpore over(じっくり調べる)、descend on[upon](大勢が一緒に行く)はやや難しめの問題と言えるが、次のsink
in(知識などが定着する)は過去に出題された問題であるし、identify with(同情する、一体となる)は読解問題で必須表現であるので簡単であろう。他の選択肢も見ておくと、gear
up(準備する)、whisk away(連れ去る、取り去る)、 pass up(見送る)、pan out(うまく行く)、pitch in(協力する、寄付する)、gloat
over(ほくそえむ)、dispense with(なしですます)は重要句動詞で、その他のblot out(覆い隠す、拭い去る)、rifle
through(くまなく探す)、measure out(測って取る)、win over(勝ち取る)、launch into(始める)は普通である。なお句動詞の対策に関しては、タイムやCNNやビジネスイングリッシュなどを通じてこつこつ勉強していくのもいいが、句動詞は読解問題やリスニング問題でも重要なので、アクエアリーズの出版している「句動詞精選問題集」で効率よく体系的に覚えるもお薦めである。それでは明日に向かってボキャビル!
Let’s enjoy the process! (陽は必ず昇る!)
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