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次にPartYに関しては、語彙、熟語の知識・コロケーション(単語の結びつき)の知識を問う問題よりも、英文が文法的に正しいかどうかを見極める能力を試す問題が多く主題されます。文意を汲みとって解答しなければならない問題もありますが、下線部分の「意味や熟語の知識」よりも「文法的に見た正しい形」を判別する問題が中心となっています。それではテストで問われる3つの頻出文法パターン問題を見てみましょう。
主語と動詞の呼応関係は一見簡単に見えますが、よく出題される問題で、正確な知識がないと思わずミスしてしまうような問題です。単数形、複数形が一致しているか、能動態、受動態の対応が適切かどうか注意しましょう。また以下のポイントもおさえておきましょう。
Both A and B, neither A nor [or] B, not only A but also B の動詞はすべてBに呼応する。a
group of N は名詞が複数形でも単数扱い。
名詞では可算と不可算の問題が動詞の形に影響するので、よく出題されます。ぜひ次のポイン トを覚えてください。
不可算のみの
名詞 |
news, baggage [luggage], garbage
[trash], fun, furniture, progress, weather, behavior, traffic, economics [politics]など |
常に複数形で用いられるもの |
species(種 単数扱い)savings(貯金 複数扱い)means(財産
複数扱い) valuables(貴重品)belongings(所持品 複数扱い)など |
単数・複数で意味が異なる名詞 |
work(単 仕事、勤め口)works(複 作品、機械部品)duty(複 職務、単複 義務)duties(単複 税金)
economics(単 経済学) economics(複 経済面(問題、状態)) politics(単 政治・政治学) politics(複 政策、方針)
statistics(単 統計学) statistics(複 統計(の数字)) acoustics(単 音響学) acoustics(複 音響効果)
genetics(単 遺伝学) genetics(複 遺伝的特徴) mechanics(単 力学) mechanics(単複 仕組み) |
他動詞のみの動詞 |
(discuss, mention, contact, resemble) |
自動詞のみの動詞 |
(experiment with [on], trespass on ) |
自他で意味の変わるもの |
他 escape〜(〜を免れる) /自escape
from〜(〜,から逃げる)、他enter〜(〜に入る)
/ 自enter into〜(〜を始める) 、 他attend〜(〜に出席する、〜を世話する) / 自attend
to 〜(〜に傾聴する、〜に専心する)/
attend on〜(〜に仕える、〜を看護する) |
時制問題は、文脈的に正しい「時制」を選択する問題がPart Xで、時制が間違っているものを選択する問題が、Part Yで主題されます。 特に気をつけておきたい3つの時制の注意点を述べておきます。
【 現在時制を用いる場合 】
1. 時・条件を表す副詞節において未来の代用
We’ll start when she arrives here.(彼女が来たら出かけよう)
しかし、この用法の例外は
・If you will [would] come to my house, I’ll show it to you.
(私の家に来る気があるなら、それを見せるよ)(意志)
・I would appreciate it if you will [ would ] lend me it.
(それを貸していただけたら有り難いのですが)(丁寧な依頼)
のように動作主の主語の意志や、相手に対する丁寧な依頼を表す場合です。
2. 自分が言っている[やっている]事を述べる[描写する]場合
これはI enclose money.(金を同封します)とか、I confess my guilt.(白状するわ) のように、今から行うことが、「未来」とも「現在」ともつかみにくいもので、このパターンになるのは、
次のようなreporting verbs(報告的動詞)やperformative verbs (遂行的動詞)と呼ばれる動詞が来る場合です。
e.g.
accept, acknowledge, admit, advise, agree, apologize, assume, claim, confess,
demand, deny, forgive, object, order, promise, propose, refuse, say, tell,
suggest, swear, warn
【過去と現在完了時制時を用いる場合の注意点】
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過 去 |
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現 在 完 了 |
1. |
過去のある時点・期間の動作・状態を表す(現在はそうでもない) |
1. |
動作の完了(今〜したところだ、もうしてしまった) |
2. |
過去の習慣的・規則的行為を表す(現在はもうそうではない) |
2. |
現在までの経験(今までに〜したことがある) |
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3. |
状態の継続(今までずっと〜している) |
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4. |
過去の行為や出来事の現在における結果(〜してしまっている) |
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