読解問題分析と対策

まず、読解問題の概論的な対策を述べた後で、今回の読解問題を分析していきます。

英検準1級のリーディング問題は、非常に長くてハイレベルなので、英検準1級合格を目指して勉強している人にとって、語彙問題、リスニング問題と同じく、1つの大きな壁といえますが、英検準1級に合格するためには是非乗り越えるべき課題です。ではどうしたら読解力をつけてリーディング問題で高得点が取れるようになるのでしょうか。いつも50〜60%のスコアーで伸び悩み、合格点に足りないといったことを克服するためには、大きく分けて次の2つの方法が考えられます。

まず1つ目は、常日頃からタイムやニューズウィークなどの英字誌を中心に多読したり、ディスカバリーチャネルなどを見たりして、幅広い知識をつけることです。あらゆる事柄に興味と関心を持って広範囲に渡る背景知識をつけることが必要ですが、英検は医学、サイエンス、ビジネス系の記事が多いと言えます。それらの分野が苦手な人は、なかなかその分野の記事が頭に入ってこないので、自分の殻を破り、好き嫌いせずに色んな分野の知識と素養をつけるように頑張りましょう。

二つ目は、制限時間を計って読解問題を解く練習です。このトレーニングは、読解問題を解くスピードと集中力を養うことができます。その場合、自分のレベルよりやや難しめの読解問題に多くチャレンジするのが効果的です。問題数は、読解のやや苦手な人の場合は1回の英検の問題量に換算して14〜15回分程度、かなり苦手な人の場合は24〜25回分ぐらいは時間を計って集中してこなす必要があります。

読解問題攻略法

新傾向の読解問題は、全体的に配点が下がり 40点から26点に下がりましたが、よほどライティングが得意でもない限りは、合格を確かなものにするためには最低8割正解、特に語彙セクションが苦手な人は9割正解は目指して欲しいものです。そのためには英文をすばやく読んで、筆者が言いたいポイントを素早くキャッチする能力を養うと同時に、英検準1級の読解問題の攻略法を知り、多少の未知語があってもすぐに正解が出せるようにトレーニングする必要があります。それでは、まず空所補充問題攻略法から入りましょう。


空所補充読解問題攻略法

新傾向の空所補充問題はパッセージ数が3つから2つへ、配点が2点から1点へ、問題数が10問から6問へと変わり、得点合計が何と20点から6点に減ってしまいました。また、ここ1年、選択肢の解答が1語から2語〜4語という傾向に変わりつつあります。この空所補充問題は、内容一致問題よりも”difficult”な問題が多いにもかかわらず、配点が低いので力が抜けるかもしれませんが、英文読解力、語法、イディオムの知識を同時にテストできる非常にいい問題なので、是非とも頑張って高得点をゲットして頂きたいと思います。さて、空所補充問題の攻略法は次の通りです。


空所補充問題攻略法

@ まずは全体に何の話なのか、作者の意図は何なのか、などの大きな流れをしっかりつかむ。作者の主張、話の流れを間違わずにつかむことが絶対不可欠。逆節なのか順接なのかポジなのかネガなのか、その流れをつかんで答えを選ぶ。
A パラグラフリーディングをしてトピックセンテンスを探す。
B 答えを選んだら、必ず入れてみて前後のつながりがおかしくないか、などを考えて、問題の前後を通して読んでみる。
C 普段から語彙、イディオム力をアップさせることがこのタイプの問題を解くために特に大切。

太字下線の部分は特に重要です。それでは、実際の英検に出題された難問を通じてその攻略法をご説明していきましょう。