さて皆さんいかがでしたでしょうか。この語彙セクションはできれば8割を取って欲しいものです。では次に、このどんどんとハイレベルになって行く語彙問題の対策、つまり効果的なボキャビルの仕方とトレーニングをご紹介致します。ボキャビルは、音素、語根の知識、コロケーション(フレーズ)音読、記憶術(ギャグ)、CDの例文リプロ&シャドウイングなどすべてを駆使して行います。
その例として次の4題の問題にチャレンジして頂きましょう。

1. The objective may be ( ), but the plan presented for achieving it is far from practicable
1. gruesome 2.laudable 3. precarious 4. subversive 

これはよく出る「コントラスト」のパターンで、but以下が「実用的ではない」というネガティブな文脈なので、正解は唯一いい意味の選択肢である2番の”laudable(賞賛に値する)になります。この語は、applaud(賞賛する) と同じ語根を含んでいるので1万語水準の語彙であっても覚えやすいでしょう。またlaudable efforts(称賛すべき努力, laudable ideal(賞賛すべき理想)のフレーズを音読すれば非常に覚えやすくなります。 選択肢1番の “gruesome” は音素とgruesome murder(身の毛のよだつ殺人)、 gruesome death(ゾッとするような死)のフレーズ音読で非常に覚えやすくなります。

gr(ぐりぐり、がりがり)と「苦しみ」と「きしむ(不満)」
grim (ぐりぐり、ガリガリ、厳しい、残酷だ)
grueling(ぐりぐりえぐって、過酷な)
grudge (ぐりぐりねたむ、憎む、恨み) 
growl (ウウッとうなる、がみがみ言う)
grub (えぐる→掘り出す、探し出す)

選択肢の3番の”precarious” は、「前(pre-)が危ない(carious)ので注意して歩く」という語源の知識と、 precarious employment(不安定な職業), precarious foothold(危険な足場)で、また4番はsubversive activities(破壊工作) subversive element (破壊分子)で覚えてしまいましょう。

それでは次の問題です。

2. Sally is really a bad sport! You should have seen how she ( ) over Helen’s defeat in the tennis tournament.    
1. pondered 2. gloated 3. intoxicated 4. deprecated

文脈から正解は 2番の “gloated(ほくほくしている)になります。人の敗北で喜ぶなんてかなり性格が悪そうな人ですね。ところで”gl”は必須の音素で次のような意味があります。

光、光る glory は栄光の光
glimmer(ちらちら光る,かすかに光る)
glisten(ぴかぴか光る)
glitter(ぴかぴか光る、きらきら輝く)
glare (ぎらぎら光る)
glimpse(かすかな光、(光を当てて)ちらりと見る)

またコロケーションは、gloat over his winning (勝ち誇った態度を取る)、gloat over his failure(彼の失敗をほくそえむ)で覚えましょう。1番の “ponder” は「パンダがいいかコアラでいいかよく考える。」と、ponder for a long time over the question(長い間、問題を考え込む)で覚え、3番の選択肢はintoxicated by success(成功に酔う), intoxicated with the victory(勝利に酔う)、4番はdeprecate violence(暴力に反対する),deprecate war(反戦論を唱える)で音読して「吸収」してしまいましょう。