世界の経済・政治・社会問題の知識と英語を身につける
著者 |
植田 一三(Ichy Ueda)(編・著) 由良 毅(著) 寺田 秀夫(著) 上田 敏子(著) 浦 勇樹(著) |
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価格 | ¥2,200(税込) |
出版 | ベレ出版 |
ISBN |
ISBN-10: 4860646673 ISBN-13: 978-4860646677 |
プロローグ
皆さんお元気ですか。Ichy Ueda です。
私は、英語学校アクエアリーズを発足してから38年間、英語学習において最も重要な3つの要素は、「世界の問題を含む人生の問題(human life problems)についての見識(awareness and knowledge)を高め、物事を合理的に判断する力(criticalthinking ability)を養い、それらを明確で正確に英語で言い表す表現力・アーギュメント力を身に着けることである」と述べ、その一環として38年間、資格検定試験対策指導を行ってきました。
また、『英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング(2004)』や『英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現(2013)』に加えて、英検対策でも3級から1級へとそのスキルをステップアップさせて行く、『英検ライティング大特訓』、『面接大特訓』シリーズを10冊出版し、さらにPBT・iBT TOEFL ライティング対策や、大学向けの社会問題アーギュメント力テキストとして、『Global Dynamics』、『Pros and Cons』、『Take a Stance』などを出版してきました。 かくして『社会問題論理的発信力UP シリーズ』計20冊を執筆し、そのうち13冊はヒット、5冊は大ヒットとなり、英語教育界に大きな影響を与え、リードしてきたと信じています。
ところで、最近重要性を増している「クリティカルシンキング」とは、「個人の思い入れや常識からくる思い込みや私利私欲にとらわれず、合理的に現状や真実を分析・評価し、解決策や結論を出すこと」のことです。それはすべての職業や学問的研究に重要な要素で、特に、リーマンショックやパンデミックなどに見られる乱世を生き抜くには重要な能力です。 そしてネット時代に様々なメディアに翻弄されずに世界情勢を読み解く上で極めて重要なスキルです。
これを背景に、日本では2022年から、全国の高校の国語・英語の授業においても、カリキュラムに「論理国語」「論理・表現」を加え、論理的スピーキング・ライティングトレーニングを通して、物事を多面的にとらえ、多様な論点や異なる価値観を考慮しながら、論拠を明確に示し、自分の意見を述べたり、反論したり、反対者を説得したりするためのクリティカルシンキング力の育成を重視するようになりました。 とりわけ英語の授業では、グローバル時代に対応するために、実社会や実生活の中の問題の中から、自ら課題を発見し、英語のスピーチ、プレゼン、ディベート、ディスカッションなどを通して、クリティカルシンキング力と表現力を高めることをさらに強化することを最重要目標にすることとなって来ました。
こういった社会問題やビジネスにおける論理的発信力UP のニーズに応えるべく制作された本書は、以下の9つの章で構成されています。 第1章では、資本主義の功罪や格差問題などについて歴史的・世界的見地からメスを入れ、第2章から4章では、宗教、イデオロギー、領土、核兵器などをめぐる国際関係・紛争を歴史的、地政的見地から鋭く分析し、第5章では国連の役割と取り組みについて、第6章では地球温暖化や自然災害など、様々な環境問題について、第7章ではAI や宇宙開発など、様々な先端技術について歴史的見地から見識を深め、第8章では教育格差問題を始めとする様々な教育問題や、性差別問題を鋭く分析し、第9章では感染症や終末期医療をはじめとする様々な医療問題の実情について見識を深めます。
そして本書は、社会問題の様々の分野の各テーマを、英語で発信する力を効果的にUP できるように、それぞれのキーワードや重要表現の英訳を記し、かつ分野別英語表現を厳選してリストアップしています。 また、「アーギュメント力UP」のためのパースペクティブを養うために、重要トピックにはその賛成と反対意見(pros & cons)を載せ、メリットとデメリットがどちらか大きいかのトピックで、特に重要な経済・ビジネスに関するものは、その理由と考え方を記しています。
最後に、2年間に渡る本書の制作にあたり、惜しみない努力をしてくれたアクエアリーズスタッフの由良毅氏(1章・6章執筆)、寺田秀雄氏(2~4章執筆)、上田敏子氏(全体企画・校正&8章ジェンダー・全分野社会問題アーギュメント力UP・発信力重要表現マスター執筆)、浦勇樹氏(5章執筆)、星野隆子氏(7章執筆)、杉原千夏氏(8章執筆)、EMIKO 氏(9章執筆)、安芸優人氏(リサーチ協力)、および本書の刊行を可能してくださったベレ出版のスタッフの皆さん、参考文献の著者の方々には、心から感謝の意を表したいと思います。
それから何よりも、我々の努力の結晶であるこの著書を愛読してくださる読者の皆さんには、心からお礼を申し上げます。
それでは皆さん、明日に向かって英悟(えいご)の道を
Let's enjoy the process!(陽は必ず昇る)
植田一三
著者について
植田 一三(Ichay Ueda)
年齢・性別・国籍を超える英悟の超人(ATEP [Amortal “Transagenderace” Educational Philosophartist]), 最高峰資格8冠突破&ライター養成校「アスパイア」学長。
自己実現と社会貢献を目指す「英悟道」精神,“Let’s enjoy the process!(陽は必ず昇る)”を教育理念に,指導歴40年で英検1級合格者を約2,700名以上輩出。出版歴35年で著書は120冊を超え,多くはアジア5か国で翻訳。
ノースウェスタン大学院・テキサス大学博士課程留学,同大学で異文化間コミュニケーションを指導。
教育哲学者(educational philosopher),世界情勢アナリスト,比較言語哲学者(comparative linguistic philosopher),社会起業家(social entrepreneur)。
寺田 アントニオ プロフィール
英検1級、TOEIC満点、工業英検1級取得。神戸市外国語大学卒業後、医療・理美容機器の総合メーカーで貿易業務に携わる。15年以上の米国駐在経験に基づいて、現在は国際規格や規制のリサーチと技術系英文ライティング業務に携わると同時に、タイムのレター投稿欄で4回掲載され、タイムリーディングのインストラクターとして活躍中。ISO/IECなど国際工業規格の歯科学分野のメンバーとして国際会議の経験も豊富な国際派ビジネスパースン。
上田 敏子(ウエダ トシアーナ)
アスパイア英検1 級・国連英検特A級・IELTS 講座講師。バーミンガム大学院(翻訳学)修了後,ケンブリッジ大学・オックスフォード大学で国際関係論コース修了。国連英検特A 級,工業英検1級,英検1 級,TOEIC 満点,通訳案内士取得。
鋭い異文化洞察と芸術的鑑識眼を活かして,教育界をリードするワンダーウーマン。
主な著書に,『IELTS 必須単語2000』『英検1級完全攻略必須単語1750』(語研),『IELTS スピーキング・ライティング完全攻略』『英検® ライティング大特訓シリーズ』(アスク出版),『TOEFL iBT® スピーキング+ライティング完全攻略』(明日香出版社),『英検® 面接大特訓シリーズ』,『英語でガイド!外国人がいちばん知りたい和食のお作法』(J リサーチ出版),『英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現』(ベレ出版),『英検®1級最短合格!リーディング問題完全制覇』(ジャパンタイムズ出版)がある。