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2016年第1回速報英検1級問題分析&攻略法
新傾向の英検1級は、エッセイ問題や各セクションの採点方式や合格判定が変わりました。
各セクションは850点ずつ割り当てられ合計で2028点が合格点となっていますが、合格のための正答率・得点率は以前と変わらないようです。つまり、今までは、語彙と読解で51点、エッセイで28点、リスニングで34点の113点満点の72%ぐらいの得点率で合格であったものが、それぞれのセクションが均等に扱われるようになり、以前のスコアで行くと読解と語彙が38点、リスニングが38点、エッセイが38点に相当するようになりました。
読解と語彙は、問題数が43問あって解くのに70分近くかかっても38点、リスニング全27問は30分ぐらいかかって38点、エッセイが1問で30分で書けても38点換算という、語彙と読解が得意な人は以前より合格するのに不利に、エッセイが得意な人には有利な、英語の発信力を重視した試験となりました。
毎回エッセイの模擬テストを行い、全員の添削を通してエッセイライティング力UPに力を入れているアクエアリーズの真価を発揮できる採点方式となりました。
実際、今回の英検1級では以前の採点方式で苦戦していたアクエアリーズの受講者から合格者が続出しています。
それでは今度は個別に今回の問題を分析していきましょう。まず語彙問題は、erratic, enlighten, robust, relish, eminent, lethalと準1級レベルの語彙が多く出題されており、いつもより簡単であった人が多いかと思われます。こういった準1級レベルの語彙が漏れている人は、私の著書である「英検準1級英単語大特訓(ベレ出版)」やアクエアリーズの「英検準1級・1級基礎1000」などでボキャビルして5千語から7千語水準までの語彙の漏れをなくしましょう。
読解問題では空所補充問題が比較的簡単ですが、この穴埋め問題を解く時間時間の足りなかった人は、ボキャビルやエッセイライティングトレーニングをして全体的に問題を早く処理できるようになりましょう。内容一致問題も比較的簡単な問題が多く、1つ目のThe Origin of Paper Moneyは最後の問題がやや難しめで、2つ目のArguing about Prohibitionは同じく最後の問題が難しめです。3つ目のLanguage and Thoughtは言語学の背景知識がなければ少し読みにくいかもしれませんが、設問のレベルは高くないので全問正解の人が多いようです。
語彙と読解は、受講者の中で非常に多い41問中32問(78%)正解の場合は681点(80%)から693点(82%)となっています。
リスニング問題はPart 1が過去に出題された問題を使っているので、過去12年以上の英検のリスニング問題を完璧にしておれば楽勝です。Part 2はやや難しかった人も多いようですが、Dのボトックスに関する問題は過去の問題を使っており、Eも簡単で、Bが厄介ですが、Part 2攻略法を用いれば最低でも7~8問は取れるでしょう。Part3のリアルライフ問題はトレーニングしないとFやHやJのような問題で2~3問落とす人が多いようですが、攻略法を学んで特訓問題400~500問やれば誰でも満点か満点に近い点が取れるようになります。Part 4のインタビューリスニング問題はナチュラルスピードで話されているので、生の英語の教材を用いてトレーニングしていない人は難しかったかもしれませんが、聞き取れれば問題は簡単なのでトレーニングあるのみです。リスニングは23問(85%)正解した人は723点になっていますが、非常に多かった19問(70%)正解の人が680点~690点と、正答率15%の違いであまりスコアが変わっていません。
エッセイ問題は、2次試験の頻出トピックである「世界平和の実現性」で、1次試験エッセイライティング問題と2次試験の同時対策を行っているアクエアリーズの受講生にとっては楽勝の政治問題トピックで取り組みやすかったでしょう。エッセイではこれと似た問題が「テロ根絶の可能性」で、このときに作ったエッセイを応用してもすぐに作れるでしょう。とにかくスコアが甘かったせいもあって、ポイントを3つ書いてサポートしていれば700点は簡単に取れるようです。他のセクションがいまいちでも、エッセイで800点近いために高得点で合格した受講生も多く見られるので、今回不合格だった人は、次回はエッセイに力を入れて対策勉強に励みましょう。
語彙問題分析
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エッセイライティング問題分析&攻略法
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さていかがでしたでしょうか。この日本人の苦手なcritical thinking を必要とするエッセイライティング問題と2次試験は英検1級問題の中で最もチャレンジングなセクションで、最も気合を入れてシステマチックにトレーニングに励んでほしいところです。それでは明日に向かってアーギュメントの道を
Let's enjoy the process!(陽は必ず昇る)
アクエアリーズ学長 Ichay Ueda
植田 一三(Ichay Ueda)
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年齢・性別・国籍を超える英悟の超人(ATEP [Amortal “Transagenderace” Educational Philosophartist]), 最高峰資格8冠突破&ライター養成校「アスパイア」学長。
自己実現と社会貢献を目指す「英悟道」精神,“Let’s enjoy the process!(陽は必ず昇る)”を教育理念に,指導歴40年で英検1級合格者を約2,700名以上輩出。出版歴35年で著書は120冊を超え,多くはアジア5か国で翻訳。
ノースウェスタン大学院・テキサス大学博士課程留学,同大学で異文化間コミュニケーションを指導。
教育哲学者(educational philosopher),世界情勢アナリスト,比較言語哲学者(comparative linguistic philosopher),社会起業家(social entrepreneur)。
英検1級合格を目指す方へ!合格関連書籍
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[Intermediate - Advanced Level]
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[Advanced Level]
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[Intermediate Level]